癌予防に決定的な糖質制限

2019/04/06 作成 八羅文明(書籍SNSマップ

「癌は遺伝体質で決まるので、対策など、とりようがない」
と思っていませんか。
あるいは
「癌予防と言っても日常生活の関心ごととはあまり関係ない」
などと思っていませんか?
ところが多くの人の関心ごとと関係が大ありなのです。
非常に多くの人が適正体重をいかに維持するかに関心が高いようです。
「太れば見苦しい、やせすぎると、みすぼらしくなる」
と多くの人が思っているようです。
癌は太っている人や痩せている人に多く、
適正体重を維持している人には少ないと言われています。
参照:(BMI)と死亡リスク《国立がん研究センター》

適正体重が維持できていて、活発に活動できる元気な人であれば、癌を寄せ付けないのも当然でしょうね!
太ったり、痩せたりする最大の原因は糖質(炭水化物)の摂取が支配的であることが分かってきました。
最近では癌細胞が通常の細胞よりも10倍もブドウ糖を取り込むと
言われているのです。したがって糖質さえ減らせば癌は治せると言う医者もいます。
参照動画:

ある一定の濃度以上の血糖値になると通常の細胞は
満足してそれ以上の糖分を細胞内に取り入れませんが
癌細胞は貪欲にとり続けます。
この性質を利用してブドウ糖に蛍光物質をくっつけて血液中に入れると
蛍光物質をつけた過剰なブドウ糖が癌細胞に吸い寄せられます。
体の中の蛍光測定をすることで癌の部位や転移を観測することが
できるようになりました。
これが〈PET〉と呼ばれる検査法です。
つまり過剰な糖分の摂取が癌を増殖させることが明らかになってきたのです。
それで、クッキー・プリン・などのスイーツを厳禁することが
癌退治に有効であることが分かってきたのです。
こうした試みが成果を上げつつあります。

上記の動画では末期癌の患者が食事療法で生還できた例が報告されています。
もう一方ではこうした食事療法を否定する医者もいます。
特にその主張は《食事をしっかりとり体重をやや増加させた方が結局は癌に打ち勝てる》と
主張します。そして、従来からの抗がん剤治療が最も立証されている。だからこそ保険が適用になっている
と主張して、抗ガン剤治療こそが生還確率が高いと言っています。
その主張は本記事末尾の動画を参照していただきたいのですが、
要するに抗がん剤で成功する人の特徴に体重がやや多く活力のある人が癌に打ち勝てる可能性が強い
と経験上思っているようです。それで糖質制限などをやり体力を落としてしまうと元も子もない
と主張しています。
ここで、勘違いをしないでほしいのはブドウ糖が癌の餌になるなどと言って
糖質ゼロの食事に変えたりすると、新たに癌以外の深刻な疾病になりかねないと
言うことです。エネルギー不足で免疫力も低下しますので癌が悪化することにもなります。
過去に実績のあった癌治療の食事療法には有名なゲルソン療法があります。
これはスイーツなどは厳禁で、毎日多量のニンジンジュースを飲むものです。
ニンジンジュースとはリンゴ・野菜・人参をジュースにしたものです。
いずれも無農薬で育てたものです。
ここで、糖質と言う観点で見る時にはリンゴをどのように評価すればよいかと
言うことなのです。
リンゴにはかなりの糖分があります。これは癌の餌にはならないのでしょうか?
リンゴの甘みの主成分は果糖です。果糖は体内に入りブドウ糖に変換されます。
従って、癌細胞の餌になります。
ここで重要なことがあります。
それはリンゴの実の果糖は吸収が非常に穏やかだと言うことです。
リンゴには豊富な食物繊維がありますので、リンゴのフレッシュジュースを飲んだ時には一層穏やかに糖分が吸収されます。(濃縮還元ジュースではやはり効果が異なると思われます)
穏やかに糖分が吸収されると全身の細胞が必要なだけ糖分を取り込みます。
癌細胞も他の細胞と同じだけ取り込むことになります。
がその取り込み量はそれほど多くはありません。エネルギー効率の悪いと言われる癌細胞であってみれば他の細胞と同じだけ取り込んだのでは足りないでしょう!
吸収が穏やかなので過剰な糖分は次々とグリコーゲンに変換されて肝臓や筋肉に蓄えられます。それで血液中に余剰の糖分ができることはほとんどなくなるのです。早すぎる糖分の吸収が問題なのです。
クッキーなどを食べると砂糖や小麦の吸収の早い糖分が一挙に
血液中のブドウ糖の濃度を上げます。人体の全身の細胞は
そんなに多量のブドウ糖を取り込みませんので、血液中のブドウ糖が余ります。
この余ったブドウ糖も癌細胞は貪欲に摂り続けるのです。そうして増殖していくのです。これが問題なのです。余剰のブドウ糖が問題なのです。

一方ブドウ糖は人体には必須です。これを適正に保つことで人体の生命活動が
保たれています。必要なだけの糖分を過不足なく摂ることが必要なのです。
摂取する糖分が足りなくて、脂から分解したケトンやタンパク質から
分解した糖分に頼るのは人体には負担になり長く続けることはできません。癌には体力を維持することが決定的です。推奨できるのは体力増強のための糖質制限で痩せれば良いなどと言ったものではありません。
適切な糖質制限が癌予防にも決定的です。推奨されている多くの糖質制限は、むやみに糖分の削除を目指すものがほとんどで、癌予防には百害あって一利なしです。適切にやれば癌に有効です。

 

私のコメント

熱心な二人の医者のコメントを聞いていて思うことがあります。それは二人とも癌と言うことに関しては立派な見識を持っておられることは間違いないようです。得られる情報は貴重です。けれども食に関しての見識は乏しいと思わざるを得ません。大学では本格的な食に関しての講義はなく、自分の食べる料理もほとんど作ったことがないことを考えればやむを得ないのかもしれません。食材の何が健康に良いか?あるいは悪いか?を判断するのはとても難しいことです。糖質に関しても米や麦や芋やトウモロコシの糖質はそれぞれ異なり利害得失があったりします。芋類一つをとっても、サツマイモ・ジャガイモ・タロイモでそれぞれ違う特徴を持っていて人体への影響は異なります。医者の片手間で判断できることではありません。現代科学のすべてを集めても分析できないほど大変なことなのです。糖質制限に関しても本格的な健康食の研究をしたこともないどころか、自分が食べているものさえどうなっているのかわからない医者が糖質制限食がどうあるべきかの議論をすること自体に無理があると思います。一方では癌の進行状態や癌患者の体調などを診察する能力は極めて高く、他の人の及ぶところではないと言うのが現状です。われわれはそのことを心得て行動しないと、とんでもない判断ミスをすることになります。

下記二点の拙著を参照していただければ幸いです。
★ 医療の限界(八羅文明)
★ 基本の糖質制限(八羅文明)

参照:【  長年、抗がん剤治療の携わってきた
抗がん剤治療医師:押川勝太郎の解説動画の紹介

概要
1、医者任せにする人や平気を装う人は最悪の結果になる。
2.自分で学習する人だけが良い結果を得られる。
3.抗がん剤治療の目的は癌をなくすことではなく
副作用を減らすことにある。
それで、抗がん剤治療で苦しくなればそれを医者に報告しなければ
ならない。医者は患者が抗がん剤でどの程度の副作用が起きているかの
判断ができないので、患者からの訴えがない限り問題ないと
思ってしまって失敗する。
4.抗がん剤治療の成否は患者の体力維持ができるかどうかにかかっている。
やせて、体力がない人に抗がん剤治療は施せない。
5.現在一般に行われている糖質制限食は体力を奪うので
抗がん剤治療とは両立しない。
6.癌のほとんどは喫煙やピロリ菌などによるものだ。
7.癌患者であっても可能な限り運動をして筋力をつけることが
良い結果につながる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です