見えない敵とは闘うな!

八羅文明 (水溶性ケイ素とは!

 心に最大限のプレッシャーがかかるのはどのような時だとお考えでしょうか?私は、気持ちが〈行方不明〉に陥った時だと思っています。

 身内に実際に〈行方不明〉の人が出てしまうと、家族の気持ちは休まることはないそうです。生きているのか?死んでいるのか?生きているとすれば何処でどのように過ごしているのか頭の中はまとまりません。希望的観測で生存していることに望みをつなぎますが、もう一方では絶望したりします。要するに心の整理がつけられなくて苦しむのです。

 戦争でも見えない敵と戦うのが最悪です。強力な敵でも相手の正体が分かれば対応の仕方もわかります。兵力などが分かりとても勝てないと言うことであれば逃げ出すのみです。少なくとも頭の中は整理されます。ところが、敵兵の正体が分からなければ、逃げ出すべきか?踏みとどまって援軍を待つべきか?進撃して戦うべきかなど考えることがいっぱい出てきて、心の整理が着きません。心理的にも非常に危険な状況に至ります。戦場での不安で心理的外傷を負うなどと言うことになってしまいます。

 我々の社会生活でも基本は同じだと思います。会社勤めをしているのであれば〈報告・連絡・相談〉を頻繁に実施することで、会社が何を問題にしていて自分は何をすればよいか?自分のやっていることが会社にとってどのような意味があるのかなどが明確になれば、頭の中は整理されます。

 もちろん、問題も起こります。〈パワハラ上司〉のために報告するのがためらわれたりするからです。でもそのためらいが自分の頭を行方不明にしてしまう危険を理解しておく必要があると思っています。 〈パワハラ上司〉 に対処する以上に 〈報告・連絡・相談〉 が滞り、そのために気持ちが〈行方不明〉になることの恐ろしさを理解しておく必要があると思います。《見えない敵と戦えない》と言うのが原則ではないでしょうか?

 

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